温泉津町福光・遥かなる故郷

僕の少年時代(昭和20年から30年代)の思い出

寄合(よりあい)

 午後7時を過ぎているのに祖母は家の中にいる。

「おばあちゃん、もう7時を過ぎとるで、今夜は寄合だろ」

 寄合と言っている集落の会合場所は集落の外れ近くにある寺だ、祖母の足では10分はかかる。

「そんなに、待ってましたというように早く行くものではない」

 祖母は時間調整をしていたのだ。

「まだ、誰も来ていない」

 平然と構え、家を出て行ったのは20分を過ぎていた。

「時間どおりに始めるから」

 と連絡はあったのに誰ひとりとして定めた時間までに集まる人はいなかった。

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